減圧症リスクを減らす、ダイビングコンピューターの正しい使い方

ダイビングコンピューターは仕組みを理解しないで使うと、減圧症のリスクを増やすことになります。が、詳しい仕組みを知らなくても、何をすればよいか知ることで、リスクを減らせる。このページでは、大雑把にお話したいと思います。

可能な限り簡単に、ダイコンの仕組みと窒素計算についてお話するページです。
ダイコンが普及して、ダイコンの指示を守ったら減圧症になった人が増えたらしいですが、仕組みを知ることがとても重要です。もしかしたら、オープンウォーターでは習わないかも。知っておいた方が良いことを、ざっくりと説明します。

このページは「 適当に知りたい」人むけ。
全てざっくりした話しでまとめます。

しっかりと知りたいと思ったら、次のレベルへ。

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▼このページ。適当に知りたい方向けLv.1

▼専門用語を使わず、少し詳しくLv.2~4

早速ですが、どちらが危ない?
・ダイビングを始めてまもなく、水深40mでDeco
・水深18m程の場所でダイビング中にDeco

この違い、専門用語を知らなくても分かるように、日常会話の言葉でお話します。
(M値、ハーフタイムとか、全て無視します。できるだけ簡単に。)

結論、減圧症のリスクを減らすためには。何をするか。

オープンウォーターで習った模範潜水は、最初に深い場所、徐々に浅くする。最後に深い場所へ行くリーバス潜水や、長時間一定水深に留まる箱型潜水は推奨されません。
  • OWでやった模範潜水を心がける
    水深は「初めに深く、徐々に浅く」
    2本目以降「MAX水深を浅く」する
  • ダイコンが示す時間「あと▼分」は分で窒素を溜めすぎ!」と捉える
    「あと▼分大丈夫」ではない
  • 連続日数を潜るなら、控えめに
    1日の本数が多いほど、連日潜るほど、体に窒素が溜まる
    心配な時には「水深を浅く、時間を短く」
  • 15m~21m程の中層に長時間いるダイビングは危ない(箱型潜水)
    実はダイビング初めにDecoを出すより、こっちの方が危ないのです
    (推奨はされませんが…このページ下の方で説明します

簡単な言葉のチェック

オープンウォーターで習う、4つの言葉。
NDL無限圧限界時間・Deco(デコ)・減圧停止・安全停止。
なんだっけ?って思いだせるように、簡単な説明。

NDL無限圧限界時間、Decoデコ、減圧停止と安全停止。どれもダイビングコンピューターに表示される、覚えないといけない言葉です

言葉のおさらい、この後にダイコンの仕組み

【NDL 無限圧限界時間】
あと○分、潜ってOKとダイコンに表示される時間。
守らなかったときに、警告音とともにDecoが表示されます。

【Deco】デコ
英語でDecompression、「減圧」って意味です。
ダイコンの表示時間をオーバーすると表示されます。
これが表示された場合、普段の浮上方法では減圧症になる可能性が非常に高い。
浮上前には、減圧停止が必要になります。体に窒素が溜まり過ぎ。

【減圧停止】
減圧(体の中の窒素を抜く)為にする停止。一定水深で停止します。
●メートルで 「●分停止後」に浮上…と、Decoがでるとダイコンが指示を出します。
Decoを出して、減圧停止をせずに浮上すると減圧症になります。

【安全停止】
安全の為にする「5mで3分間」。
浅い場所に戻ると、大体のダイコンが自動でカウント。
勘違いされ易いのですが、安全停止をしなくても減圧症になるわけではありません。
あくまで、安全の為に行う停止。

ダイビングコンピューターの仕組み

ダイコンが行う窒素計算は少しくせがある。
水深ごとに担当者がいます。(数字は説明し易いように適当です)

  1. 各・担当者が、窒素を計算して報告
  2. 誰か1人、報告がダイコンに表示

あなたには、今いる水深の担当者1人だけの報告が見えています。

ダイビングコンピューターは特殊な計算方法で窒素を計算しています。水深ごとに担当者が沢山いるイメージで、誰か1人の報告がダイビングコンピューターに表示され、あなたに伝わります

例えば、水深18mで泳いでいると【3F課長の意見だけ】があなたに見えます。
他フロアの報告は見えない
このページでは説明しませんが、仕組み上、仕方がないのです。

・・・だから何だ?って話を、今からします。
ダイビングコンピューターの指示を守って減圧症になる場合があります。

水深18mで泳いでいるとき

昔の偉いひとはいいました。

リンカーンは凄い

すげー。

他フロアが忙しい(窒素が一杯)でも、
18mを泳いでいれば、
あなたには【3F課長の意見しか見えない】ってことです。

ダイコンの変わった仕組みが原因で、体に窒素が溜まり過ぎることがあります。
細かい仕組みは次のレベルで。このページは簡単な説明と結論だけのまとめ。

窒素が溜まり過ぎているとしても、ダイビングコンピューターには時間のみが表示されます。その表示時間からは、体の中に、どの程度窒素が溜まっているのか判断できないのです

重要なことは
ダイコンは「あと○分過ぎると、減圧停止が必要」って時間を表示するだけで、
窒素が「体内にどの程度溜まったか」は全く分からないこと。

もしかしたら、体に沢山溜まっているかも?

もし体内に沢山窒素が溜まっていたら、「お酒」「温泉」「高所移動」「運動」などが引き金となって減圧症になる可能性がありますが、限界近くまで溜まれば溜まるほど、何かの拍子で減圧症になる可能性が高いのです。

ダイビングコンピューターに表示されている「あと○分」。
同じ 「あと20分」でも、体内窒素の量はダイビングパターンで変化する。
窒素量が「限界に近い」or「余裕がある」 。

ダイコンの仕組み上、同じ時間を表示してても、窒素の量に違いができます。

表示は同じ20分、でも窒素量に差ができる!

ダイコンの仕組み上、こういうことが起こる。
18mと25mのそれぞれで20分を表示している時、体内に溶けた窒素を比べてみます。

表示時間だけで、危険性は判断出来ません。同じ20分を表示していたとしても、体の中に溜めた窒素量には大きな差ができることが有ります。これは主にダイビングパターンによって決定されます。

表示時間は同じ20分。18mの人は沢山窒素を溜めています。
理屈抜きで、こんな事も起きるんだって、結論だけ。
最初に紹介した約束ごとを、守らなかった時に起こりやすい症状です。

ダイビングコンピューターは体に溜まった窒素の「総量」は表示してくれないのです。
本来、どの程度、体内に窒素を溜めているかを想像しながらの使用をお勧めしますが、
ここでは簡単に①何を守ったらよいか②窒素を溜め易い潜水方法をお話します。

最初に紹介した、守って欲しいこと。復習です。

もう一度復習します。
オープンウォーターの時に習った、守って欲しい約束ごと。

先ほどの復習、模範潜水を心がけるようにしましょう
  • OWでやった模範潜水を心がける
    水深は「初めに深く、徐々に浅く」
    2本目以降「MAX水深を浅く」していく
  • ダイコンが示す時間「あと○分」は「○分で窒素を溜めすぎ!」と捉える
    「あと○分大丈夫」ではないです
  • 連続日数を潜るなら、控えめに
    1日の本数が多いほど、連日潜るほど、体に窒素が溜まります
    心配な時には「水深を浅く、時間を短く」
  • 15m~21m程の中層に長時間いるダイビングは危ない(箱型潜水)
    実はダイビング初めにDecoを出すより、箱型のほうが危ない!

最後にダイビングパターンについて説明します。

危険性の高い「箱型潜水」。長時間中層に留まるダイビング。

上の約束ごとを守らなかったら、どんなことになるかって例を紹介。
箱型潜水、中層(15m~21mくらい)で同じ水深に長時間留まるパターン。
このダイビングパターンは、体内に窒素を沢山溜めます。

先に結論、15m~21mの水深は…

NDLは長いけど、実は、窒素を溜め易い水深。(そこそこの水圧がある)
時間が比較的長く表示されるので、心理的に長い時間留まってしまう。
そのせいで、体に窒素を沢山溜めてしまうことが多い水深です。
(NDL・・・34m/13分 → 18m/44分)

仕組みのお話

窒素ゲージを目に見えるように書きました。
中層で、長時間の箱型ダイビングは、体中に窒素を溜め込みます。

中層に長く留まるダイビング危ないとされていますが、目に見えるように窒素を表現すると、グラフのように、殆ど満タンに近い状態です。体内に窒素を溜め込みすぎてるダイビングパターンの為、箱型潜水は推奨されていません。

ダイビング後の高所移動で減圧症になる人が増えた時、限界ぎりぎりまで窒素を溜め込んだ人が多かったらしいです。箱型パターンや、1日5本などの無理な繰返し潜水などで、上の人のように、っ体の隅々まで窒素が沢山溜まってしまいます。

  1. 15m~21mはNDLが比較的長い
    深い場所ではNDLが短いため、みんなが警戒して早めに浮上します。
    この水深はやや長めの時間、18mで44分です。
    心理的な理由となって、この水深に長時間留まる人が多い
  2. この水深、NDLが長くても、水圧が十分にある
    体の隅々まで、じわーっと窒素を溜め易い水深

体内に窒素を溜め込んだ状態、とくに限界まで溜め込むと、高所移動、水分不足、お酒、運動などが引き金となって減圧症になる可能性が高いのです。
NDLぎりぎりまで潜ると、限界まで窒素を溜め込みやすい。安全マージンを取るように潜りましょう。

Decoでも危険性は低い、模範潜水。(低いだけで、保障はないし推奨されません)

ダイビングの内容で窒素量が変わる

ダイビング初め、深い場所でDecoがでても、窒素量は意外と少ない。
18mで長時間潜水した場合、Decoを出していなくても体内に窒素を溜め込んでいる。
比べると、18mで長時間潜水した方が、ダイコンの指示を守っていても危険性が高い

仕組みのお話

推奨はされないけれど、危なくないDecoがある。
Decoはダイビングコンピューターの指示(NDL)を無視したら出ます。

ここで2つの例を比べてみる。
ダイビングコンピューターの指示を
守った、守らなかった。

しっかりと守った方が、
体内の窒素量が多くて、危ない時も存在します。
ダイビングパターンで、体内の窒素量は変わるのです。

時間だけを比べて見てたらダメだよってこと。
ダイビングパターンは模範潜水が推奨です。

Decoは出してはいけないものと教わっていますが、ダイビングコンピューターの指示を守って減圧症にかかる方が増えたようです。推奨されませんが、Decoも出し方しだいでは、危険性が大きいわけではないのです。全てはダイビングパターン、どんなダイビングをしたのかで危険性が変わります

潜水開始直後に40mでDeco。そんなに窒素溜めてないです。
18mで長時間潜って【Decoを出してない】ときの方が、よっぽど窒素量が多い。
減圧症の危険性がとても高いってこと。

ここでは仕組みは説明しませんが、現実にこんなことが起きています。
これを理解して、ダイコンの数字だけを過信しないこと。
安全マージンを意識して、控えめなダイビングを心がけましょう。

次からは、ちょいとまじめな仕組みについて。
是非読んでみて下さい。

▼専門用語を使わず、少し詳しくLv.2~4



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