ダイビングコンピューター、減圧症と仮想組織

ダイビングコンピューターが窒素計算に使う仮想組織について。M値やハーフタイムなどの言葉を使わずに出来るだけ簡単に仮想組織についてまとめました

仮想組織とは。専門用語を使わず、真面目にダイビングコンピューターをまじめに説明するページです。(それでもM値とか、ハーフタイムって言葉は使いません。できるだけ分かり易く。)

▼このページの内容▼(ページ内リンク)

▼さわり部分、適当に知りたい方向けLv.1

▼専門用語を使わず、少し詳しくLv.2~4

出てくる専門用語について。

本当に最低限の言葉で、可能な限り日常会話で説明します。
M値、ハーフタイムって言葉を知りたい場合には、ご自分で調べてみて下さい。
(分からなくても平気。ただ、説明で正確な言葉の定義が少し違うところが多々あります。)

ここで知っておいて欲しいのは、オープンウォーターで習った言葉
減圧停止、安全停止、NDL、DECO(デコ)

分からない!って方は前ページのここをみてください。

ダイビングコンピューターには、窒素を計測するセンサーが無い

老人、子供、性別、体調。ダイビングコンピューターは全ての個人差を考えずに窒素の量を計算します。使用時はこれを意識して使う事が重要です。

ダイビングコンピューターの不思議。体に装着するセンサー類はありません。
実際に窒素を計測してないのに何故窒素量が分かる?
ある程度適当で、ある程度信頼できる方法で窒素を計算してます。

意識して欲しいのは、体格、性別、年齢などの個人差は全く考えていないこと。
子供と大人は、条件が違う。
でも、一緒に潜ったら全く同じNDLを表示します。

また、いつもは平気なはずのダイビングでも、水分不足の理由だけで減圧症になる事もある。
条件に応じて控えめなダイビングをするなど、自分でコントロールする必要があります。

読み飛ばして平気な注意書き

※実はダイコンの中で計算している減圧理論は完成した物ではありません。
【指示を守っても】窒素を溜めすぎて、減圧症になる可能性がある。
万能ではないので、自分で安全マージンを作らないといけません。

※USネイビーダイブテーブルを元に考えていますが、
深度が頻繁に変わる現在のダイビングスタイルには対応しきれていないとのこと。
(水深に応じて、リアルタイムに窒素量を計算するには、昔から使われていた計算方法では十分ではないため、指示を守って減圧症になる人が多くなったみたいです。)

※ダイビング用品メーカーTUSAのホームページの文言をご紹介(一部、言葉をまとめてます)
”ダイコンは、臨床的、統計的に危険なラインを指示しますが、体調不良など、条件・個人差などの要因で、もっと手前が危険なラインとなることが十分にあり得る。
富士山に登った時に、7合目や8合目で高山病になる人もいれば、山頂まで全く平気な人がいることと同様”と、言うことです。

ダイビングコンピューターと仮想組織。窒素の計算方法は?

仮想組織の考えかたは簡単、体の中に、窒素吸収が早い・遅いがあるはずと捉えて、沢山並べるのです。

結論を先に。
ダイビングコンピューターは仮想組織(コンパートメント)を元に、窒素の計算しています。
なんじゃ、それ?

仮想組織って何よ?

体の中で、様々な組織に窒素は溶け込みますが、順番があるはずと考えました。

ダイビング中、体に窒素が溶け込みます。
窒素が溶けるのが【速い・遅い】ところがあるはず、と誰かが考えた。
窒素は、溶ける順番があるのだ。

人は肺で呼吸をしますが、ダイビング中も同じ。
肺の細胞・組織は、一番はじめに窒素の濃い空気に触れます。
最初に窒素が溶けるのは「肺」と予測ができるのです。

  • 体の中心にある「骨」は窒素が溶けるのが遅いかも?
  • 血液は左側の動脈を通って右側へ。左手より右手の方が遅いかも?

【速い・遅い】がある、ことは想像できます。

でも
「右ひざ、●分」
「左腕の骨、●分」
で溶けるかなどは、個人差もあるし、調べる方法がありません。

どの組織が●分と、特定できずに困りました。
それでも「10分で窒素が一杯になる組織」が体中にあるのは間違いない・・・。

で、どうしたか?

  1. 窒素が「●分で一杯になる組織」は沢山ある
  2. 「10分で一杯になる組織」「20分で…」「30分で…」と、
    時間で分けて、並べまくった

結果、体中の組織を計算できるように。
絵も交えて、それがどんな感じになるかをお話しします。

ちなみに、理論上で考えた組織だから「仮想組織」って呼んでます。多分。

「●分で窒素が一杯になる組織」
机上の論ですが、実際には必ずある。
とりあえず、次へ進みましょう。

仮想組織を沢山並べる

窒素の溶け方は徐々に徐々に、体の心まで到達していきます

血液は速い、骨は遅い、肉はそこそこのスピード。
部位は特定できないけど「●分で一杯になる組織」は、体の中に沢山あります。

「●分で窒素が一杯になる組織」を、順番に沢山、並べてみましょう。
「5分で窒素が一杯になる組織」「8分で一杯」・・・「635分もかかる組織」と並べる。
細かい数字はスイスのビュールマン教授が考えたらしい。(この説明は、ここではなし!)

仮想組織、●分で窒素が一杯になる組織を並べていくと、このように、窒素を可視化できるグラフのようになります

すると、体の隅々まで対応できる表になります。
各部分の窒素量を、計算できるようになるのです。

ダイコンは、仮想組織を一つ一つ、ばらばらに窒素計算します。
グラフみたいに窒素が溜まる。
100%になるまでの表示時間(NDL)と、100%になったら警告(DECO)を表示します。

これがダイコンの大雑把な仕組み。

ここからが重要

幾つか、自分で気をつけないといけないことがあります。
重度の減圧症の引き金になりやすいのは、窒素吸収・排出が遅い組織。

一体何の話?ってことで順番に。
まずは、この仮想組織について、もっと詳しく説明します。

と言うことで、次のページへ!

読まなくて平気な独り言、一応の注意書き

※この先も、ハーフタイムとかM値って言葉は無視して説明します。
※ビュールマンの数字は、現在のダイビングコンピューターで一般的に使用されています。
本来、ダイビングの目的(長時間潜水)などによって変化させないといけないはず?ですが、別の話しになるので、ここでは省略。

分かり易さを一番にして説明します。

次は組織の違い。速い・遅い…へ。ダイビングコンピューター仕組み

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