減圧症・浮上 - 知識No.6
6.減圧症と浮上について
たびたび出てきた言葉「減圧症」
それはいったい何って話をします。
指導団体の教本にも沢山でてきますので、
それらを簡単に理解できるように説明します。
すごく重要、絶対に覚えてください。
減圧症。体に溶け込んだ窒素が気泡化
事前知識として。
私達が、普段呼吸をしている「空気」。
色々な気体が混じっています…中学で習うやつ。
空気は窒素80%、酸素20%の気体です。
人間は、酸素をエネルギーとして使いますが、
窒素は体に吸収されず、体から出ていくだけです。
それを抑えて、ダイビング中のお話。
さて、問題になるのが空気中の窒素です。
風船を水中へもっていくと、
水圧で圧縮されて小さくなります。
風船の中の空気が「普段より濃く」なるのです。
空気が小さくなる(凝縮される)から。
ダイビング中は、水中で濃い空気を吸うのですが
そのときに窒素が問題になります。
結論を言うと、
濃い空気を吸うと、窒素が体に溶け込みます。
水圧が高い(深い)ほど、時間が長いほど溶け込みやすいです。
浮上速度を守らないなど、ルール違反をしたとき、
体に溶けた窒素が、体内で気泡になります。
体に重大なダメージを与えます。
血管に入りこみ、脳に送られる可能性もあります。
麻痺や後遺症を残すダメージを与える可能性があります。
ルールを守っても、減圧症になる可能性は0ではありません。
いたずらに脅かすわけではないのですが、
水中で呼吸をすれば、誰でも減圧症になりえることを認識して下さい。
より安全に潜るために作られたのが、浮上のルールです。
浮上速度は一分間に9m以内です。
浮上のルールにはあと二つあります。
【NDL/無減圧限界時間】と【安全停止】
【NDL】はこの水深で、あと何分とどまると
窒素が溜まりすぎるって指針の時間です。
【安全停止】は深い場所から戻ったときに、
必ず5mで3分止まりましょうってルールです。
深くても最大5mの限定水域では、上記2点は問題になりません。
その為、限定水域は浮上速度を一番に考えます。