BCDの使い方 - 知識No.4
重要なのは、インフレーターホース。
BCDについている「じゃばらのホース」です。
実物見たとき「ああこれか」と思えればOK。
赤いボタンを押せば
タンクからインフレーターホースを通じて
BCDに自動で空気が入ります。
白いボタンを押せば
BCDの空気が抜ける仕組みです。
赤いボタンはどんな姿勢でも、押せば空気が入る。
白いボタンは「押しただけでは空気が抜けない」。
空気を「抜くとき」は、
インフレーターホースは高く持ち上げて
「空気の通り道をつくる」ことを意識。
上の図、曲がったホースは水が溜まる。
空気が止まります。
なので、空気の流れる道を作る。
ホースをしっかり伸ばす!「全体」を持ち上げて!
(学科で実際にお見せします、今は想像!)
また、写真右のように体が寝てると抜けません。
慣れればこの体勢でも空気を抜けますが、
基本、体を起こしてからホースを持ち上げると、覚えましょう。
以上を踏まえて
自分の体が浮いたなと思ったら、空気を抜くやり方。
体が浮いたと思ったら
【息を吐く】 【体を起こして】 【空気を抜く】
体が浮くと思ったら空気を抜きます。
でもその前に「息を吐いて」下さい。
浮いたら思いっきり息を吐く、ブレーキがかかります。
浮力が少なくなる、肺が空気が無くなるから。
そのまま浮き上がる可能性が低くなるのです。
少しあとで説明しますが、急浮上は厳禁。
それが理由で、浮力コントロールが必須です。
急浮上を防げば、減圧症の予防になります。
(あとでしっかり説明します)
同時に肺の過膨張障害も防げる!
息を吐くと、急浮上時に起こりやすい
肺の破裂から身を守れるのです。
膨らみすぎた風船も、すぐに空気を抜けば割れない。
浮いた!と思ったら、最初に吐くことです。
順を追って説明しながら、あと5.6回は繰り返し同じことを言います。
今はそんなものかと聞いておいて下さい。
浮力スピードをコントロール
深い場所でも中性浮力。
「吸ったら浮く、吐いたら沈む」状態。
浅い場所に戻ると、体が浮きます。
スーツの浮力が元に戻ります。
深場でBCに入れた空気も、浮上で膨張します。
体が浮く理由はスーツだけが原因ではないのです。
浮いたら「息を吐く、体を起こす、空気を抜く」
BCに入れた空気は、浮上の際に必ず抜く。
適切に空気調整をすれば、中性浮力を常に保てる。
浮上の際も、自分で浮力をコントロール。
無視すると、さーっと水面まで上がります。
(…必要に応じてBCから空気抜く。)
ダイビングで重要な「4つのルール」。
そのうちの1つ「浮上のルール」は
減圧症を防ぐ為に、とても重要なことです。
(…減圧症はもう少し後で!)
浮上のルールは細かく分ければ幾つかありますが、
今は【速度】に注目して下さい。
【浮上速度は9m/1分】
最大でも1分間に9m以下で浮上。ってルールです。
最大でも1分間に9m。
正直、それがどのくらいかを測るのは難しいです。
そこで、自分が吐いた「一番小さな泡」を見て、追い越さない。
ゆっくりとしたスピードを維持して浮上します。
浮上最中、スピードが上がって
小さな泡を追い越しそうになりますが、
必要に応じて空気を抜きます。浮力をコントロール。
(一度に抜きすぎると体が沈んで泳ぐの大変です)
そして重要なこと。
「4つのルール」の内「浮上のルール」と
「呼吸を止めない」って約束も忘れない。
普通に呼吸をしていれば問題はありませんが、
呼吸を止めて浮上すると、
肺が破裂・過膨張障害がおこる可能性があります。
浮上速度を守る「1分間に9m」小さな泡を追い越さない。
必要に応じてBCの空気を抜く。
呼吸を止めない。
浅い場所への移動・浮上に重要なことです。
急浮上は、
体が浮き気味だなと「思った時点」で対処。
対処をすればほとんど起きません。
浮いたと思ったら?
【息を吐く、体を起こして、空気を抜く】
無視をしたり、面倒くさがったり、
浮いたのに気が付かなかったりすると、
浮力が強くなって、どんどん浮上を続けます。
本当に緊急時には
下を向いて泳ぐ場合もあるかもしれませんが、
安全のため、そうなる前に空気を抜く癖をつけて下さい。
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