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耳抜きのまとめぺーっじ!

【目次ページ】耳抜き、3つのリンク+α。耳、音が聞こえる仕組み、バルサルバ、無理な耳抜きと障害

ダイビングに重要な技術の一つ、耳抜き。
苦手意識を持つ方は必ず読んで!
楽な耳抜きは、正しい仕組みの理解が必要。

初歩的なやり方はHP内の知識を確認。
オープンウォーターで詳しくやらない、
音が聞こえる仕組みや、コツなどを紹介します。

【耳抜き】は3部構成+α

  1. 耳抜き。人間の耳の中、どうなってるの?
  2. 耳抜き、正しいやり方と仕組み
  3. 無理な耳抜き、起こる障害。
  4. +α オープンウォーター前の知識(復習的な意味でどうぞ)
①耳の中の仕組み

②バルサルバのコツ

③無理な耳抜きについて

+α【 初歩的な耳抜きの知識 】オープンウォーターライセンス講習前にお教えしていること。
基礎は重要、こちらも併せて見て下さい

次ページ【耳抜き。人間の耳の中・・・ 】へ。

耳抜きができないと痛いよ

無理な耳抜き。起こる障害と対策

耳抜きしないで潜った場合。
何が起こるか、結果は皆さん知っていますね。
鼓膜が破れます。

でも、
鼓膜が破れる前、人間の防衛本能が働くこともあります。
一切の痛みが無くなって、何事も無かったようになる。

最初はそれの紹介をします。

ラッキーだと?

耳抜きが失敗(しないで我慢して潜った)したときに、鼓膜は破れると説明していますが、実は体の防衛本能が働いて、破れないことも多々有ります。中耳の中に体液が染み出してきて、圧力を緩和してくれるのです。

望ましい状態ではありませんが
耳抜きをせず、痛みを我慢して潜った結果。
鼓膜は破れず、耳の痛みも無くります。

耳の中の皮膚から体液が染み出してきて
圧力が強い状態を緩和してくれるのです。
水中でも痛く無いから不思議。

でも、陸に戻った時には
耳の中がぼーっとしたり、軽いめまいがあったり。

幸いこの状態、耳の中の体液は自然に体の中に戻ることが多いです。
ただし、お医者さんに見てもらうこと。
想像だけの対処は、重大なダメージを残す可能性があるので
専門医に必ず見てもらいましょう。

超絶、無理な耳抜きだと・・・

無理な耳抜きをしてしまった場合には、圧力が強すぎて、正円窓が破裂する可能性があります。これは内耳部分にある場所で、破れるとめまいや難聴など、よいことがありません。今後ダイビングができない可能性もある障害なので、絶対に強い圧力がかかった状態では、バルサルバ法を使った耳抜きをしてはいけません。

とても強い圧力、バルサルバで耳抜き。
内耳が破裂する可能性があります。

内耳のリンパ液の、圧力が高くなりすぎると
絵の正円窓ってところが破裂することがあります。

めまい、難聴、良くないことが沢山。
今後ダイビングができなくなる可能性も高くなります。
こうならないように。

「痛い」と思ったら(思う前に)、無理をしない。
痛くない水深まで、浮上速度を守って浮上。
それから、ゆっくりと耳抜きをして、ダイビングを続けるか判断します。

これらオープンウォーターライセンス講習で習わない?けど
耳抜きについて知っておいた方が良いことです。
高橋が担当する場合、簡単には説明するようにしてます。
知っておいた方がよいよー、と思ってます。

耳抜きはとりあえずお終いです!

耳抜きの方法や復習をしたい時には、HP内の知識を見て下さい。
オープンウォーター講習前に見てもらっている教材です。

耳抜き【目次ページ】はこちらです。

バルサルバ法のコツ

耳抜き。バルサルバのコツ。

一番最初に結論!
空気を無理やり押し込まないこと。

ここでは、なんでそれがダメなのって話しと
バルサルバのコツ。

バルサルバのコツ

バルサルバ法で耳抜きをするとき、空気を無理やり押し込まないこと。耳に負担が大きく、ダイビング中に耳が抜けなくなったり、浮上の際にリバーススクイーズが起こる可能性も高くなります。

上の絵、耳抜きをしたとき。
耳の管「耳管」に隙間を開けると、耳の中へ空気が流れる。
鼓膜は元に戻ります。

ここでバルサルバ法の重要ポイント。

耳管に「小さな隙間」を空けるイメージを持つ。
空気を押し込むのではないのです。

少しでも、小さな隙間を空ければ空気は「勝手に流れる」。
隙間を空けるのに、多少の力は必要ですが、
開けたあとに、押し込むイメージを持たない。
空気を送るのを、開けた瞬間に止めて見て下さい。

イメージだけで大丈夫。
そんなイメージを持っていると、最小限の力で耳抜きができます。
耳に負担が少ないのです。

耳に負担って何?

バルサルバ法を力一杯試すのはよいことでは有りません。
耳にダメージを負って、
今後ダイビングができなくなる可能性だってあります。

Part.1 力一杯、バルサルバ法

耳の管「耳管」で皮膚の炎症が起きます。
「耳管」の皮膚、はれると空気の通りが悪くなる。
いつも通りの力をいれても、耳抜きができなくなります。

もっと力がいるようになって、炎症は悪化。
最後に耳が抜けなくなります。

Part.2 力一杯、バルサルバ法

耳管と繋がっている、鼻&のど。
そっち側の粘液が耳へ押し込まれます。
ばい菌が中耳まで届いて炎症を起こせば、中耳炎です。

ダイビング中に耳管付近へ粘液がへばりつけば
耳が抜けなくなります。

風邪のときにダイビングはダメよって
これも一つの理由なのです。

耳が抜きにくくなる前に、力を入れすぎない

力を入れすぎないためには、

  • 耳管に「少しだけ隙間を空ける」イメージを持つこと
  • 圧力が強くなる前に、こまめな耳抜き

こまめな耳抜きの方が重要かも?
圧力が強くなる前に、耳抜き!

それでは耳抜きは次で最後です。

【耳抜き・3番目】痛みを我慢して、ダイビングを続けた場合。

耳抜き【目次ページ】はこちらです。

耳抜き。人間の耳の中、どうなってるの?

耳抜きの最初。人間の耳の中、その仕組みについて。
オープンウォーターライセンスの講習で習ったことより、少し詳しく。

耳の中、鼓膜を中心。「外耳、中耳と内耳」

音がなった時に、人間がどのように認識しているのか。音が鳴って外耳道を伝った音の振動は、鼓膜を揺らします。その振動が、鼓膜にくっ付いている軟骨の耳小骨を伝って、内耳へ届きます。内耳部分、蝸牛の中リンパ液で満たされていて、音の振動を捉えるセンサーが振動を電気信号へと変換します。その電気信号が脳へ送られて、私達は音を認識しているのです。

耳の構造と、音の伝わる流れは大体こんな感じです。
「くるっぽ」を追ってみて下さい。

上の画像の詳細、 ここは読まなくてもOK。

興味がある方はどうぞ。

○外耳
 耳の穴の奥は鼓膜です。
 外の音はココを通って鼓膜を振動させます。
○中耳
 鼓膜の内部は「中耳腔」、空洞です。
 鼓膜の振動を、
 鼓膜にくっ付いてる柔らかな骨「耳小骨」がキャッチして、内耳へ。
○内耳
 振動が「耳小骨」を伝って「蝸牛」に届きます。
 蝸牛の内部はリンパ液に満たされていて、それが振動。
 振動を捉えるセンサーが、振動を電気信号に変換。
 最後に脳へ伝わります。

で、耳抜きで大事なこと。

耳抜きはこういうことを、意図的にやってるって話しをします。

耳抜きの前、耳の中はこのように変化します。空気が圧縮されて、鼓膜が内側へ凹むのです。このままほおっておくと、鼓膜付近が非常に痛いです。

水中では、空気が縮む。
耳の中も空洞。空気が縮みます。

中の空気が縮むと、
鼓膜は柔らかいので、内側へ凹みます。
ペットボトル、口で吸うと凹むでしょ?鼓膜もあんな感じ。

さて、その空間、鼓膜&耳管で密封されています。
縮んだ空気に引っ張られて、
このままだと鼓膜付近がとても痛い!

ペットボトル、空気いれたらいいんじゃない?凹みは戻る、鼓膜も復活。

密封された「空間」に少しすきまを空けるのです。
隙間をあけたら、そこから空気が入りますね。

こんな感じ!

耳の管、耳管は細い管。普段は閉じていますが、意識的に隙間を作ることで、空気を中へ送ることができます。私達はこの動作のことを耳抜きと呼ぶのですね。

空気が入ったことで、鼓膜が元にもどりました。
これで痛くない!

さて耳の右下部分。
空気が送られてくる根元、
「鼻&のど」と空洞で繋がっています。

「鼻&のど」へ空気を送る、
耳にも空気が届く。そんな体の仕組みになっています。
これがいつもやってるバルサルバ法です。

耳のくだ「耳管」は柔らかい皮膚の壁でできています。
空気を送り込むと、開く。
皮膚の壁を開けば、耳の中に空気が流れ込みます。

十分に空気が行き渡ると、
鼓膜の外側から空気を押し込む力がなくなって
鼓膜が元に戻る。

耳抜きってこんな仕組みだったのですね。

耳抜きのまとめ

一連の動作は

  1. 鼓膜が凹む
  2. 耳管を開く
  3. 耳の中へ空気が流れる
  4. 鼓膜の外から、押す力がなくなる
  5. 鼓膜が元に戻る

この2番目の動作を耳抜きって呼んでいます。

基本的な仕組みの次は
バルサルバ法、間違いの無いやり方をお話しします。

【耳抜き。バルサルバのコツ。】2番目のページ。

耳抜き【目次ページ】はこちらです。